■ 2005年6月24日(金)
    ++ タイ日記 まだ一日目   

 

日記の需要はそれぞれそれなりにあるうなので、一個づつ更新してきます


なんとか関空までは時間通りに来れた。二人ともケータイを持っていないため(海外に行くときの基本1 パクラレたら嫌なモノは持ってかない)はぐれたら終わりというのはちょっとスリリング。空港で手持ちの二万円をタイバーツ(一バーツ=三円)に両替。ついでにトラベラーズチェックを二人で三百ドル購入。

航空券も持たずに出国手続きしようとして怒られる等の軽いアクシデントもあったがなんとか搭乗完了。しかしあれだね、空港って毎便乗り遅れそーになってフルネームで呼び出される人がいるよね。俺達の便は何故か出発時刻が早まりやがったが、何人が振り落とされたのだろうか?


航空会社はサービスの質が高いことで有名なシンガポール航空。なんと座席の前のモニタにはスーファミまでついてる。MEGAMAN(ゲームはロックマンXなのにこの名前。ROCKMANには英語でヤバイ意味でもあるんだろうか)に没頭する二人。飛行機の中でタイ語の勉強をするはずだったのに・・・

着陸一時間前ぐらいになり、いきなり正気を取りもどす俺。
俺「なあ、もしかして俺達持ってきた金の額少なすぎないか?二万で十日てことは一日二千円じゃん。二千円ていうと初日のホテルの代金と同じだぜ。途中で詰んだらどうーすんだ?俺クレジットカードなんて持ってないぜ。」

モ「大丈夫、大丈夫。僕も持ってないから。でも詰んだら大使館にかけこむんだよね。恥ずかしいアハハ。アハハ」


モイは機内食で出たシンガポールスリング(カクテル)ですでにやられてるようで、ご機嫌です*1。俺だけ不安で胸を押しつぶされそうになりながら、ドンムアン空港到着。タラップを降りるとムワッとした熱気が。

それもそのはず、タイには季節は雨季、乾季、暑季の三つしかなく、三月は暑季らしい、もう毎日30度越え。京都から着てきた長袖は無用の長物となりはてる。

緊張しながらイミグレーションを済まし、タイ入国。バンコクへ行くための鉄道の駅を探して空港をさまよっていると、「マッテマシター」など、親しげに日本語で声をかけてくるやつ(タイ人)が結構いる。日本人は「世界騙されやすいランキング」ではもう間違いなくトップになれる民族。無防備だわ金持ってるわで敵さんも本気で突っ込んでくる。

ようやくSTATIONという案内板をみつけ、いってみる。とてもショボイ駅発見。とても空港に隣接してる駅とは考えられない規模の小ささだ。日本だったら廃線になった駅といっても通用しそうだ*2。

切符の買い方もわからない俺達はとりあえず駅を見つけた安心感から駅の椅子に座ってボーッとしていた。

五分経過

いやいやこんなことやってる場合ではない。これはパックツアーではない、代わりにやってくれる人は誰もいないのだから、全部自分でやらなければ。ようやく対面に切符売り場のようなものを見つけてモイに買いにいかせる(言ってるそばから他人使ってるし)。

「いいかモイ、自由席の三等車だぞ。他は通じなくてもいいから、 これを必死に指差せ!

三等車のイラストの入った旅の指差しタイ会話張を渡す。

三分後

「買えたー」

初めてのお使いを終えた子供ばりに嬉しそうな笑顔のモイが飛び込んでくる*3。

「三等車は10バーツ(三十円)で本当に安かったよー!」

バンコクまで一時間だから、関空から大阪ぐらいの距離、日本だったら600円かかるとこを30円、こりゃ安いわ。ところでモイがあまりに本気で指差しすぎたせいか切符が




三枚




あったのはご愛嬌。

ほどなくしてやってきた列車に乗り込む俺達。適当に3て書いてあった車両に乗ったが、ここは三号車だが二等車だと車掌に追い出される俺達。
マジで勝手がわからないため、行動がガキといい勝負のレベル。

三等車の列車の中といったら、もうカオス。俺がタイに来て初めてカルチャーショックを受けたのはこの列車の中だろう。俺の拙い語彙力では表現することが難しいが、まず、列車がぼろくて汚い(しかも日本でいうボロさや汚さを超越したレベル)、あふれるほどに人が一杯、足のない乞食がお恵みをもらいに列車の中を這ってくる。物売りのおばちゃんが凄まじい大声で飲み物を売りに来る・・・etc

イメージとしては日本の戦後闇市へ買いに行くときの汽車の中という感じだろうか、いやそれでもまだ生ぬるすぎる気がする。

ただ本当にボロくて汚い列車だが、活気というか覇気というか日本では感じたことのない躍動感みたいなものがそこにはあった。

これ以上言葉で語っても、百聞は一見にしかずということになるのだろうか、この猥雑さを心地よいと感じるか、不快と感じるかでアジア旅行の面白さははてしなく変わることだろう(俺は当然前者だ)*4

見るもの全てがはじめての列車の中で緊張と興奮でドキドキしながらしゃべっていると、声をかけられる。

「あのー、日本人の方ですよね?」(日本語、あたりまえか)

どーやら、同じ飛行機に乗ってきた院進学の決まった同志社の四回生の方らしい。京都から電車に乗った時刻まで一緒だった。

彼は友達に勧められて一人旅でタイに来たらしく、当然タイは初めてで結構緊張していた事などを喋って仲良くなる。

そこで俺が懸案に思ってた疑問をぶつけてみる?

俺「ところで、現金っていくらぐらい持ってきました?俺達九泊十日で二万しか持ってきてないんですが」

彼「そうだね、やっぱ何かあったら不安だから三泊四日で十万ぐらいかなー」





同国人の中で経済格差が発生してます





*モイから見たタイ旅行・注釈*

*1 そんなにやられていたわけではないですよ?初外国ということでセーブしてました。ただ気圧の関係で、メッチャ酔う
*2 東京感覚ではなく、マジでぼろい
*3 フツーにうれしかったさ。ちなみに目的駅は22km離れています。どんだけ安いねん
*4 僕もわりと前者、かな。活気がすごい。タイ人は東洋のラテン系ともいわれているらしいが、ぴったりだと思う。
*5 同国人間経済格差はさすがにひいた。実に12・5倍である
*6 お金持ちなんて嫌いだ

No.48


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