■ 2005年7月1日(金)
    ++ 二日目パート3   

 

何で一日でパート3まで行くんだよ!書き込もうとすると「申し訳ありませんメッセージが長すぎます」とかいうのが出てくる。クソッ、謝れば何でも済むと思ってやがる。そして俺も日記のキャパを三倍超える日記とか書いてないで授業行けよ・・


「The ワールド」のスタンド能力を目の当たりにしながらも、少し歩くと本屋発見。タイの文字はみんな似たり寄ったりで区別がつかないが、雑誌ぐらいなら買っても面白いかもしれん。適当な雑誌を物色していると・・・・

ブッ!何か見たことのあるアニメ絵が。何でこんなところで・・・モイも気付いてしまったらしく、なんともいえない目でこっちを見てくる*1。俺らがつい反応してしまったAIR(エロゲーの大ヒット作、映画化までされた)の絵が載ってる雑誌のタイトルは

「OTAKU!」




小細工なしの直球だッ!
その意気や良し。かなり恥ずかしかったが、D坊へのお土産はこれしかないだろ。って感じで購入(100バーツ)そのときの本屋のおばちゃんの

「しょうがない子達ね」って困ったような苦笑を浮かべた目が忘れられん。




そう、あれは確か僕が初めてエロ本買った中学一年生の夏。
いきなりの年齢確認に僕は思わず慌てながら「二十四歳です!」て答えたんだ。
まだ声変わりもしてない身長140センチの24歳がいるわけないッ!せめて18歳って言えよッ!
直後に自分で激しいツッコミをいれたけど、もうどうしょうも無かった。

なんとも耐え難い微妙な間が空いた。

ぼくは羞恥心で顔が真っ赤になった。
だけど、そのとき本屋のおばちゃんは例の困ったような苦笑を浮かべて、売ってくれたんだ。「菜緒子の恥ぢらい」を・・・

それから月日は流れ、僕は遠い見果てぬ異国の地で、あの時のおばちゃんの優しさを思い出しています。


いい話風にまとめて見ましたが、全然いい話になりませんでした*2。何年たっても僕は同じ事やってる気がします。おばちゃんゴメン、僕たちしょうがない日本のOTAKUです。きっとこの本は現地人にとっては、エロ本買うより恥ずかしい本でしょう。

こんなこと堂々と書いてる時点でもう恥じらいも糞もないので、「OTAKU!」の中身を公開します。まず劇場版AIRの紹介、日本のアニメの紹介。日本のゲームの紹介。どーやら日本の「萌え」コンテンツは世界に輸出される文化のようです。結構探しましたが、現地のそういうものは見当たりませんでした。日本のレベルが高すぎて、競争力の低い現地のOTAKU産業が育たない。OTAKU産業は輸入する一方、日本が唯一のOTAKU黒字国。もうそんな感じです。


ところで「OTAKU!」は当然全部タイ語で書かれています。しかしその中に一つだけ日本語の書いてあるコーナーがありました。そのコンテンツとは
「OTAKU!」和タイ辞典(仮名)
好き、愛する、幼なじみ、三角関係、夜這い
といった単語が、タイ語で解説してありました。タイのOTAKU達はこのコーナーを参考にしながら日本語のOTAKUゲームをやるのでしょう。そして、きっと海外には
OTAKUをもっと楽しむために日本語を学び始めた
そんな猛者が一杯いるのでしょう。

さて、いい加減OTAKUから離れて、タイに戻りましょう(どーやら、私は自分で恥ずかしいと自覚していると、何故か文体が丁寧語になるようです)*3



40分ぐらい歩いたからそろそろカオサンに着いてもいいはずだ。とりあえず噴水のような場所で腰かけて一休み。

ところで俺はタイ人に限らず、話しかけられ属性を持っている。
東京にいたころも、ウォークマン聞きながら電車乗ってたら見知らぬ爺さんにいきなり「君は自閉症かね!?」などと絡まれたり、見知らぬバーさんにケータイの使い方を尋ねられたりと常人の数倍の話しかけられ具合(道とかもよく聞かれる)タイにいる時も二人セットで行動していたのに、タイ人はほとんど俺に話しかけてくる(モイが話しかけるなオーラを出してるせいもあるが)*4

でまあ、当然のように同い年ぐらいのタイ人の女性に英語で話しかけられる。
モイは俺が話しかけられてるのを見ると、すぐに嫌そーな顔をして、自分の殻にこもっていったので俺が相手をすることに*5。ここら辺で コミュニュケーション担当=俺 地図担当=モイ といった分業体制がしっかりと出来上がる。

彼女は学生で(専攻はきかなかった)最近日本語を学び始めたらしい。わりかし綺麗な日本語を喋る(自己紹介、聞いてください。などといって自己紹介してた)まだ学び始めて日は浅いらしく、こっちの言う日本語はわからない。

せっかくなので道を聞き、タイ語を教えてもらう。タイ語は中国語と一緒で五種類の声調というものがあり、カタカナを読んでも全く意味が伝わらない。「マー」といっても語尾を上げる、下げる、下げてあげる、高く、平板にといった感じでそれぞれ意味が全然違う。

十分ぐらいの特訓を受け、なんとなく声調の違いを喋れるように。ついでにカオサンまではこの通りを真っ直ぐだと、教えてもらいお礼を言って別れる。

ようやくカオサンに再び着いた。日はすでに暮れており、人気の宿はすぐに埋まってしまうらしいので不安だ。一体どんなとこに泊まることになるのだろうか?ゲストハウスは安い所は一泊50バーツ(150円、二畳ぐらい、クソ熱い)から高いところは700バーツ(クーラー、シャワー完備)するところもある。

まあ不安がっていてもしゃー無いので地球の歩き方で探して適当に入ってみる。値段は中くらいの350バーツでツイン、扇風機つきの部屋が目当てだ。

俺「I want to check in.Do you have a twin room?」

オカマ風兄ちゃん「・・mmm.%%% $$$ ###.」*7
うーん全然聞き取れん、単語は断片的にわかるのだが、全体で何がいいたいのかわからん。拒否されてるわけでもなさそうだ。

結局俺は
「I want to check in.Do you have a twin room?」を繰り返すだけ。同じようなやりとりが続くと、業を煮やしたオカマ兄ちゃんの上司らしき姉ちゃんが「She?」などと迫ってくる。彼女って一体何だ??モイは男だぞ。*8

らちが明かなくなったのか、俺の目に指を突っ込みそうな勢いで「She?」を繰り返す。

あ、そうか「see?」か

俺「Oh I see」

オカマ兄ちゃんに引っ張られ案内された部屋は




ベッドが一つ!




この四畳ぐらいのダブルの部屋しか空いてないらしい。この俺にモイと同衾しろと?

疲れきっており、また部屋を探すのもめんどくさいので同衾決定(320バーツ)。ダブルだけあってシャワーも部屋の中についてる(普通は共同)*9



とりあえず荷物をおいて、夜飯を外に食べに行く。カオサンは屋台が常に出ており、適当にみつけたタイ風ラーメソの屋台に入る*10。タイ風ラーメンはうまかったらしいが(50バーツ)俺は調子に乗って、現地人がかける死ぬほど辛い調味量をいれすぎたため、辛い以外の味がわからなかった。


ラーメンを食い終わって宿に戻り、シャワーを浴びて、長かった一日がようやく幕を閉じた。*11



*モイから見たタイ旅行・注釈*

*1 なんともいえなかった。こんなとこでAirに会うとは

*2 まったくなってないね。エロ本は僕は中2の春くらいだったかなぁ。老け顔なので楽に通った。その後処分に困ったが・・・ みんなも処分に困ったよね?僕は近所の便所に捨ててきました。今思うとひでぇな

*3 半田の僕口調&丁寧語は実に気持ち悪い(笑)

*4 本人はだしてるつもりはないんだけど、人は寄ってこない。意識して人寄るなオーラを出すと、人ごみの道がモーゼのように割れます。客観的にみてそんな怖い人に見えるとは思わないんだけど、違うのかなぁ

*5 ついさっきあんなことがあったのに、普通に話しだす半田は僕とは別の生き物に違いない

*6 というか僕は、見ず知らずの人に平気で話しかけるような人とは根本的にウマが合わないのだと思う。その人が悪い人かそうでないかにかかわらず

*7 風はいらない。アレはおかまだ

*8 漢だぜ

*9 初日もそうだったのだが、部屋には基本的に窓がありません(外と面していない) 日本が世界では例外らしい。当然と思っていたことが、世界では異端なのを知るのも海外旅行の楽しさですね

*10 片仮名でラーメソと書かれていた。狙ってるのか?

*11 実際はこのときにOTAKUを読んでいる。寝るにはまだ早いぜ。OTAKUの内容に笑い、つっこみあう二人。タイのOTAKUな人は言語と経済格差の壁を乗り越えて、日本のOTAKUを享受してるんだよなぁ。ホント日本に生まれてよかったぜ、はっはーー

*12 すげぇ嫌なナショナリズムだなおい

*13 怒涛の2日目もやっと終了ー     半田と同衾で

No.55


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